新幹線に乗るとき、どの席を選ぶかで移動の快適さは大きく変わります。
その中でも「一番前の席」と「一番後ろの席」は、ちょっと特別な存在です。
座席の端ということで静かに過ごせそうなイメージがありますが、それぞれに独自のメリットとデメリットがあります。
この記事では、最前列と最後列の座席を比較しながら、それぞれどんな人に向いているのかを分かりやすくご紹介します。
旅行や出張で新幹線に乗る予定の方は、ぜひ参考にしてみてください。
最前列の席の特徴とは?【壁前の静寂ゾーン】
新幹線の最前列の席は、車両の一番前に位置しており、目の前には他の座席ではなく壁があります。
これにより前方からの視線がまったく気にならず、静かに落ち着いて過ごしたい方にとっては、まさに“隠れ家”のような空間です。
一番の特徴は、前に人がいないため、リクライニングされる心配がないこと。
座席を倒してゆったり座っても、後ろの方に気を遣わなくていいのはうれしいポイントですね。
また、足元にゆとりがあり、大きめの荷物を置けるのもメリットのひとつです。
特にキャリーケースなどを自分の手元に置いておきたい方には便利です。
ただし、これは車両や路線によって若干異なるので、予約時に座席図をチェックすると安心です。
一方で、壁に向かって座るという構造上、圧迫感を感じる人もいるようです。
窓の景色を楽しみにしている方には、少し物足りなさを感じるかもしれません。
それと最前列の席は、目の前に自動ドアがあるため、開閉時の音や人の出入りが気になる場合があります。
特に静かに過ごしたい方にとっては、この点が気になるポイントになることもあります。
最後列の席の特徴とは?【リクライニングと荷物スペースの王者】
新幹線の最後列、いわゆる「一番後ろの席」は、後方に人がいないという点が最大の特徴です。
このおかげで、リクライニングを気にせずに思いっきり倒せるというメリットがあります。
周囲に気を使わずにゆったりくつろげるので、長時間の移動ではとても重宝される席です。
もうひとつの大きな魅力が、座席のすぐ後ろにある荷物スペースです。
特大荷物スペース付き座席として予約が必要なこともありますが、普通のキャリーケースくらいなら、後方のちょっとした空間に置いても問題ないことが多いです。
特に、荷物を頭上の棚に持ち上げるのが大変な方にはうれしいポイントですね。
また、車両によっては最後列にだけコンセントが設置されている場合もあります。
すべての座席にコンセントがあるとは限らない車両では、後ろの席が「電源確保の特等席」になることもあります。
ただし、注意点もいくつかあります。たとえば、後ろの壁がすぐ近くにあるため、足元のスペースは特別広いわけではないこと。
また、最後列はトイレや出入口に近い位置になることが多く、最前列と同様に人の出入りや音が気になる可能性もあります。
比較:最前列と最後列、利用目的で選ぶなら?
最前列と最後列、どちらにも魅力がありますが、「どちらが良いか」は利用する目的や状況によって変わってきます。
たとえば、荷物が多い方や大きめのスーツケースを手元に置きたい方には、最前列や最後列のどちらもおすすめです。
最前列は足元に置きやすく、最後列は背面スペースに荷物を置ける可能性があるため、好みによって選べます。
一方で、「誰にもリクライニングをされずに静かに過ごしたい」という方には、最前列が向いています。
逆に、「自分がリクライニングを気にせず倒したい」という方には、最後列がぴったりです。
また、子連れや家族旅行の場合は、最前列の広い足元が助かるシーンも多いです。
子どもが前の座席を蹴ってしまう心配がなく、テーブルを使うときもスペースに余裕があります。
ビジネス利用なら、コンセントの有無や周囲の静かさを重視する方が多いと思います。
その点でいうと、車両によっては最後列にしかコンセントがない場合もあるので、事前に確認しておくのが安心です。
どちらも「端の席」で人の出入りが少ないため、比較的静かに過ごせるのは共通のメリットです。
ただしどちらも出入り口が近いので、頻繁に自動扉が開くのが共通のデメリットです。
あとは、何を重視するか(足元の広さ・リクライニング・荷物の置き場・静かさなど)を軸に選ぶと失敗がありません。
【おまけ】意外と知らない予約のコツと空きやすいタイミング
最前列や最後列の席は、特別感のある席だけに「取りづらい」と思われがちですが、ちょっとしたコツを知っておくと意外と簡単に確保できることがあります。
まずひとつ目のポイントは、予約開始のタイミングを狙うことです。
新幹線の指定席は通常、乗車日の1ヶ月前の午前10時に販売がスタートします。
この時間ぴったりに予約すれば、最前列や最後列など希望の座席を選べる確率がぐっと高まります。
ふたつ目は、指定席の座席位置を選べる予約サイトを使うこと。
JRの「えきねっと」や「スマートEX」などでは、座席表から自分で希望の位置を選ぶことができるので、「一番前の窓側」や「最後列の通路側」など、ピンポイントで指定できます。
そしてもうひとつの裏技は、直前キャンセル狙いです。
出張などでとりあえず押さえていた席が、出発直前にキャンセルされることは珍しくありません。
特に早朝便などは前日夜にポンと空きが出ることもありますので、こまめにチェックしてみると掘り出しものが見つかるかもしれません。
ちょっとした工夫で快適な座席が手に入りやすくなりますので、ぜひ活用してみてください。
まとめ:「どこに座るか」で旅の質は変わる——自分に合った席選びを。
新幹線の最前列と最後列の席には、それぞれ異なるメリットがあります。
前に人がいない静かな空間を重視したい方は最前列、リクライニングを気にせず使いたい方や荷物を後ろに置きたい方には最後列が向いています。
どちらも「快適に過ごすための当たり席」であることに変わりはなく、大切なのは自分の目的や過ごし方に合った席を選ぶことです。
事前の予約タイミングや座席選択機能を上手に活用すれば、希望の席を確保する確率もぐっと上がります。
これから新幹線に乗る予定がある方は、ぜひ今回の比較を参考に、自分にぴったりの「端っこの特等席」を見つけてみてくださいね。
新幹線のすいてる時間を知りたい方は、コチラの記事をごらんください。