名古屋駅で新幹線や在来線の指定席券を購入する際、「みどりの窓口」と呼ばれる窓口を探す方が多くいらっしゃいます。
ですが、JR東海が運営する名古屋駅では、「みどりの窓口」という名称は使われておらず、「JR全線きっぷうりば」という名前で案内されています。
この表記の違いにより、初めて名古屋駅を利用する方の中には、目的の窓口が見つからず戸惑うこともあります。
実際には、名古屋駅構内には1か所の有人窓口が設けられており、指定席券や定期券などの購入が可能です。
この記事では、JR東海の表記の特徴や、名古屋駅に設置されているきっぷうりばの場所と営業時間、利用できるサービスについて整理しています。
初めて名古屋駅を訪れる方でも、スムーズに切符を購入できるよう丁寧にご案内します。
JR東海における「みどりの窓口」と「JR全線きっぷうりば」の違い
JR東海では、他のJRグループ会社で使われている「みどりの窓口」という名称を使用していません。
代わりに、「JR全線きっぷうりば」という名称で、同等のサービスを提供しています。
これが、名古屋駅を初めて利用する方が混乱しやすい理由のひとつです。
「みどりの窓口」という言葉は、もともと国鉄時代に生まれた表現で、主に指定席券を販売する有人窓口を指していました。
現在では、JR東日本・JR西日本・JR九州などが引き続きこの名称を使用していますが、JR東海では独自の表記に変更されています。
また、看板や案内表示の色も異なり、JR東日本や西日本では緑色の看板で「みどりの窓口」と書かれているのに対し、JR東海では白地に黒文字で「JR全線きっぷうりば」と記載されています。
名称は違っていても、提供されているサービスは基本的に同じで、以下のようなことが可能です。
- 新幹線・在来線の指定席券、乗車券の購入
- 定期券の購入(区間によっては対応外あり)
- 切符の変更や払い戻し
- 一部の旅行商品や割引切符の案内
名古屋駅で有人窓口を探す際には、「みどりの窓口」という表記ではなく、「JR全線きっぷうりば」という表記を目印にすると迷いにくくなります。
名古屋駅で唯一の有人窓口「JR全線きっぷうりば」の場所と特徴
名古屋駅に設置されている唯一の有人きっぷうりばは、「新幹線北口改札」近くにあります。
これはJR東海が案内する正式な窓口であり、他のエリアにある自動券売機とは異なり、スタッフが対応するカウンター形式の施設です。
この「JR全線きっぷうりば」は、新幹線北口の改札を出てすぐ左手に位置しており、駅構内でも比較的わかりやすい場所にあります。
看板には「JR全線きっぷうりば」と書かれており、緑ではなく白い背景に黒文字で案内されているのが特徴です。
主なサービス内容
- 東海道新幹線および在来線の指定席券・自由席券の販売
- 各種乗車券、定期券の購入(一部区間に限る)
- 切符の変更・払い戻し対応
- 一部旅行商品の案内・手配
利用者が多いため、時間帯によっては窓口での待ち時間が発生することもありますが、スタッフによる丁寧な案内を受けながら手続きできる点が安心感につながります。
なお、「中央通路」「太閤通口」など、他のエリアには有人窓口は設置されておらず、自動券売機やサポート付き指定席券売機のみが設置されています。
「窓口」と書かれていない場所は、券売機での対応となる点にご注意ください。
JR全線きっぷうりばの営業時間と利用時の注意点
名古屋駅の「JR全線きっぷうりば」の営業時間は、毎日5:30〜23:00までと、JR東海公式サイトで案内されています。
この時間内であれば、有人窓口で各種きっぷの購入や変更、払い戻しなどの手続きが可能です。
ただし、実際には早朝や夜間の時間帯はスタッフの人数が限られることもあり、複数枚の切符購入や相談を伴う手続きは、なるべく日中に済ませるとスムーズです。
利用時のポイント
- 列車の発車直前は混雑しやすいため、余裕をもって訪れるのがおすすめです
- 特に土日祝や大型連休、出張シーズンは、30分以上待つこともあるため注意が必要です
- 切符購入以外にも、乗車券の変更や定期券の払い戻しなどが重なると、案内に時間がかかるケースがあります
- SuicaやICOCAなど、交通系ICカードの手続きは対応していないため、対応駅(JR東日本エリアなど)に確認が必要です
なお、窓口が閉まっている時間帯(23:00〜翌5:30)には、指定席券売機なども一部停止している場合がありますので、早朝の出発や深夜の変更が必要な場合は前日までの手続きをおすすめします。
忘れ物預り所について
名古屋駅の忘れ物に関する対応は、在来線「中央改札」の外側にある「忘れ物承り所」で行われています。
桜通口方面に出た先、中央コンコース沿いに窓口が設置されています。
営業時間は9:00〜20:00までで、忘れ物の届け出や受け取りの手続きが可能です。
JR全線きっぷうりばとは場所が異なるため、事前に位置を把握しておくとスムーズです。
自動券売機でもできること/できないこと
名古屋駅構内には、有人窓口(JR全線きっぷうりば)だけでなく、複数の場所に自動券売機が設置されています。
これらは「指定席券売機」や「サポートつき指定席券売機」と呼ばれており、有人窓口に比べて待ち時間が短く、操作もスムーズに行えるのが特徴です。
自動券売機でできること
- 新幹線・在来線の指定席/自由席の購入
- 一部の定期券の購入(通勤定期のみ/通学定期は非対応の場合あり)
- きっぷの変更やキャンセル、払い戻し(発券前・発券後)
- クレジットカード支払いや交通系ICカードとの連携利用
駅構内には、中央通路や太閤通口、南口など、主要な改札口の周辺に複数台設置されています。
操作画面はタッチパネル式で、案内に沿って進めば初めてでも迷うことはほとんどありません。
自動券売機ではできないこと
- 旅行商品(ツアーやきっぷ+宿泊プランなど)の申込
- 学割証の提出が必要な乗車券の購入
- 定期券の継続で証明書が必要なケース(通学定期など)
- 細かい相談や複数の経路にまたがる乗車券の発券
このようなケースでは、有人窓口の「JR全線きっぷうりば」または旅行カウンターでの対応が必要です。
券売機をうまく使うコツ
- 混雑を避けるなら、券売機が空いている午前10時〜15時頃の利用が狙い目です
- サポートつき指定席券売機では、インターホンで駅係員に相談しながら操作できるので安心です
- 指定席券売機でも「スマートEX」「e5489」などのオンライン予約を利用しておけば、チケットの受け取りだけで完了する場合もあります
券売機を活用することで、窓口の混雑を避けつつ、必要なチケットをスムーズに手配できます。
目的に応じて、有人窓口との使い分けをうまくしていくのがおすすめです。
よくある勘違い:「中央通路にも窓口がある」という誤解について
名古屋駅を利用する方の中には、「中央通路(中央コンコース)にもみどりの窓口がある」と思っている方が多くいます。
しかし実際には、中央通路には有人のきっぷうりば(JR全線きっぷうりば)は設置されていません。
この誤解が生まれる大きな理由は、中央通路に複数の指定席券売機や案内カウンター、サポートつき券売機があるためです。
これらの設備が窓口のように見えることから、有人対応と混同されがちです。
本当のところはどうなっているのか?
- 中央コンコースには券売機が充実している
– 新幹線・在来線の指定席券売機が複数台並んでいる
– インターホン対応の「サポートつき券売機」も設置されているため、スタッフの案内が受けられる=窓口のように感じやすい - 有人窓口は設置されていない
– 対面での対応(座って相談できるスタイル)の正式な窓口は、新幹線北口の「JR全線きっぷうりば」1か所のみ
こんな場面で間違いやすい
「急いでるから中央通路の“窓口”で買おうと思って行ってみたら、券売機しかなかった」
「スタッフがいたから窓口かと思ったけど、機械の操作サポートだけだった」
このような認識のズレが、「中央にも窓口があるはずだったのに、見つからなかった」という混乱につながっています。
✅ 解決のポイント
- 「券売機」と「きっぷうりば(有人窓口)」は別物であることを意識しておく
- 本当に対面で相談したいときは、新幹線北口の「JR全線きっぷうりば」を目指す
- 指定席券売機でも、多くの操作は自分でできるため、混雑時には活用を
このように、名古屋駅では設備が充実しているぶん、窓口と券売機の違いがわかりにくいことがあります。目的に応じて、正しい場所を選ぶことが大切です。
名古屋駅では特に朝夕の通勤・通学時間や週末、連休前などにみどりの窓口が混雑することがあります。
時間がないときや、少しでも待ち時間を減らしたいときには、窓口以外の方法をうまく活用するのがおすすめです。
まとめ:名古屋駅できっぷを買うなら「JR全線きっぷうりば」へ
名古屋駅で指定席券や定期券などを購入する際は、「みどりの窓口」として知られる有人窓口が、JR東海では「JR全線きっぷうりば」という名称で運用されている点に注意が必要です。
有人窓口は新幹線北口の改札すぐそばに1か所のみ設置されており、営業時間は5:30〜23:00まで。
旅行や出張、通勤などさまざまな用途に対応しています。
また、中央通路や太閤通口には指定席券売機やサポートつき券売機が設置されており、窓口と同様の手続きが可能な場合も多いため、混雑しているときは上手に活用するのがおすすめです。
あわせて、忘れ物をしてしまった場合は、在来線中央改札の外にある「忘れ物承り所(9:00〜20:00)」を利用するなど、施設の場所やサービスの違いを知っておくことで、駅での移動がよりスムーズになります。
この記事を参考に、名古屋駅でのきっぷ購入が安心・快適なものとなれば幸いです。
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