「ピー」「ヒュー」という笛のような音が洗濯機から聞こえると、不安になりますよね。
「もしかして故障?」
「すぐ修理しないとダメ?」
と焦る気持ちはよくわかります。
しかしまずは落ち着いて、音の発生状況を確認することが大切です。
洗濯機の異音にはさまざまな原因があり、中には簡単な掃除や調整で解決できるケース もあります。
逆に放置すると大きな故障につながる場合 もあるため、慎重に判断する必要があります。
そこでこの記事では 「笛のような音がする原因」「放置するとどうなるのか」「自分でできる対処法」「修理や買い替えの判断基準」 について、Q&A形式でわかりやすく解説していきます。
次の項目では、まず 「笛のような音の主な原因」 を見ていきましょう。
Q&A|洗濯機の笛のような音はどんな原因があるの?
ここからは、洗濯機の笛のような音の原因について、よくある疑問に答えながら解説していきます。
Q1. どんなときに音が鳴る?(洗濯中・脱水中・給水中など)
A. 洗濯機の異音は、音が鳴るタイミングによって原因が異なることがあります。
以下のようなパターンが考えられます。
- 給水時に鳴る → 給水ホースや蛇口の異常
ホース内の水流が不安定だと、笛のような音が出ることがあります。
蛇口が全開になっていないと、細い隙間を通る水が「ピー」という音を出す。 - 洗濯中に鳴る → モーターやベルトの劣化
洗濯槽を回す モーターやベルトが劣化すると、異音の原因になります。
ベルトの摩擦やゆるみが「ヒュー」という音を出す。 - 脱水時に鳴る → 排水ホースやポンプの詰まり
排水ホースが詰まっていたり、ポンプにゴミが溜まっていたりすると異音が発生することがあります。
うまく排水できず、圧力がかかって音が鳴る。
Q2. 笛のような音がする主な原因は?
A. 具体的に、以下のような5つの原因が考えられます。
✅ 共通する異音の原因(縦型・ドラム式共通)
縦型とドラム式、どちらの洗濯機でも発生しやすい異音の原因は以下のとおりです。
- 給水ホース・蛇口の問題 → 水の流れが悪く、笛のような音が出る
- ベルトの劣化 → ベルトがすり減ると、「キーキー」や「ヒュー」という音がする
- モーターの異常 → モーターに負荷がかかると「ブーン」「ピー」と鳴る
- 排水ホースや排水フィルターの詰まり → 排水がスムーズに流れず、空気が入り込んで音が鳴る
- 洗濯槽のバランスが悪い → 偏った洗濯物の影響で、回転がスムーズでなくなり音が出る
【ドラム式特有の異音の原因】
ドラム式洗濯機には、縦型とは異なる構造があるため、特有の異音が発生することもあります。
- ヒートポンプや乾燥機能の異常(乾燥時に「ピー」や「ゴー」という音)
ドラム式には乾燥機能がついているものが多く、ヒートポンプやファンにほこりが溜まると異音の原因になります。
乾燥時に特に異音がする場合は、フィルターやヒートポンプの掃除が必要。 - ドラム軸受け(ベアリング)の摩耗(「ゴロゴロ」「ギュルギュル」という音)
縦型よりもドラム式のほうが軸受けの負担が大きく、長年使うとベアリングが劣化して異音が出ることがあります。
これは専門的な修理が必要なケースが多いです。 - ドラムの回転制御モーター(インバーター)の異常
ドラム式はモーターが直接ドラムを回転させるため、制御系統の不具合があると「キュルキュル」や「ヒュー」といった音が出ることがあります。
縦型のようなベルト駆動ではないため、異音がするときは電子制御系統のトラブルの可能性が高いです。
【縦型特有の異音の原因】
縦型洗濯機ならではの異音もあります。
- パルセーター(回転羽根)の不具合(「カラカラ」「ゴトゴト」音)
縦型は底部にパルセーター(回転羽根)があり、ネジが緩んだり異物が挟まると異音の原因になります。 - ベルトの劣化やゆるみ(「キーキー」音)
縦型の一部の機種はベルトで洗濯槽を回しており、劣化すると摩擦音が発生します。
ドラム式はベルトを使わない ダイレクトドライブ方式 が多いため、このトラブルはほぼありません。
異音の原因 | ドラム式 | 縦型 |
---|---|---|
給水ホース・排水ホースの異常 | 〇 | 〇 |
洗濯槽のバランスの乱れ | 〇 | 〇 |
モーターの異常 | 〇 | 〇 |
ヒートポンプ・乾燥ファンの異常 | 〇(乾燥機能ありの場合) | × |
ドラム軸受け(ベアリング)の摩耗 | 〇 | × |
ドラムの回転制御(インバーター)の異常 | 〇 | × |
パルセーターの不具合 | × | 〇 |
ベルトの劣化・ゆるみ | ×(ベルトなし) | 〇 |
このように音の種類や鳴るタイミングによって、原因をある程度特定することが可能です。
次の章では、「異音を放置するとどうなるのか?」を詳しく解説していきます。
放置するとどうなる?故障のサインを見極めよう
「音は気になるけど、普通に動いているし大丈夫かな?」と思って、そのまま使い続けてしまうこともありますよね。
しかし、笛のような音がする洗濯機を放置すると、さらに大きな故障につながる可能性があります。
特に、以下のようなサインが見られる場合は注意が必要です。
こんな症状が出たら要注意!
- 音が徐々に大きくなってきた → ベルトやモーターの劣化が進行中
- 異音と同時に振動が激しくなった → 洗濯槽のバランス異常や内部の損傷の可能性
- 洗濯機の動作が不安定(止まる・遅れる) → モーターや排水ポンプの故障の前兆
- 焦げ臭い・ゴムが焼けるようなニオイがする → モーターやベルトの摩擦が原因で発火の危険あり
特に、焦げ臭いニオイや煙が出る場合はすぐに使用を中止し、電源を切ってコンセントを抜いてください。
そのまま使い続けると、火災につながるリスクもあります。
また異音がするまま使っていると、最終的に洗濯機が完全に動かなくなり修理費が高額になることもあります。
ですので、早めの対処が重要です。
次の章では、自分でできる対策と、修理が必要なケースの見極め方を解説していきます。
自分でできる対策&修理が必要なケース
洗濯機の笛のような音が気になる場合、まずは 自分でできる対策 を試してみましょう。
意外と簡単なことで解決することもあります。
自分でできる対策
✅ 給水ホース・蛇口をチェックする
- ホースが折れ曲がっていないか確認する。
- 蛇口を全開にする。
- ホースやフィルターが詰まっていないか掃除する。
✅ 洗濯槽のバランスを整える
- 偏った洗濯物を均等に並べる。
- 一度、洗濯物を取り出し、少量で試してみる。
✅ 排水ホース・フィルターを掃除する
- 排水ホースにゴミが詰まっていないか確認する。
- ほこりや髪の毛が溜まっている場合は、こまめに掃除する。
✅ ベルトやモーターの状態を確認する(可能なら)
- ベルトにひび割れやゆるみがないかチェックする。
- 異常な摩擦がある場合は、使用を中止する。
修理が必要なケース
次のような場合は、自分での対処が難しいため、メーカーや修理業者に相談しましょう。
❌ ベルトが完全に切れている、または摩耗が激しい → 交換が必要
❌ モーターが焦げ臭いニオイを発している → 故障の可能性大
❌ 異音とともに水漏れがある → 内部部品の破損の可能性
❌ 電源が入らなくなった・動作が極端に遅くなった → 修理または買い替えを検討
修理を依頼する際は、メーカー保証が残っているかを確認しましょう。
保証期間内なら無料で修理できることもあります。
次の章では、修理するべきか、買い替えるべきかの判断基準について解説します。
異音が続く場合はどうする?修理・買い替えの判断基準
洗濯機の異音が続く場合、修理を依頼するべきか、それとも買い替えたほうがいいのか迷いますよね。ここでは、その判断基準を紹介します。
修理すべきか?買い替えるべきか?チェックポイント
✅ 使用年数を確認する
- 5年未満 → 修理を検討(保証期間内なら無料の可能性も)
- 6〜10年 → 修理と買い替えを比較(修理費が高額なら買い替えも視野に)
- 10年以上 → 買い替えを推奨(部品の供給が終了していることが多い)
✅ 修理費用を見積もる
- 修理費が1〜2万円程度 → 修理する価値あり
- 修理費が3万円以上 → 新品購入を検討
- 5万円以上かかる場合 → ほぼ買い替え推奨(最新機種のほうが節電・静音性能が向上)
✅ 今の洗濯機の状態を考える
- 異音以外にも調子が悪い(動作が遅い、水漏れするなど) → 買い替えを推奨
- 異音以外は問題なく使えている → 修理で対応できる可能性あり
買い替えるなら「静音性」が高い機種を選ぼう
最近の洗濯機は静音性能が向上しており、インバーター搭載モデルなら運転音を抑えられます。
またドラム式より縦型の方が比較的静かなので、音が気になる方は縦型を選ぶのもおすすめです。
「修理か買い替えか」で迷った場合は、一度メーカーや販売店に相談して、見積もりを取ってみるとよいでしょう。
まとめ:洗濯機から笛のような音がする原因は?
洗濯機の笛のような音には、給水ホースの問題やモーターの劣化など、さまざまな原因があります。
早めに対処すれば、修理費を抑えたり、大きな故障を防いだりすることができます。
✅ まずは異音の発生タイミングを確認し、掃除や調整を試す
✅ 音が続く場合は修理を検討し、使用年数や費用に応じて買い替えも視野に
✅ 静音性の高い洗濯機を選ぶことで、今後のトラブルを回避できる
「異音がするけど、どうしたらいいかわからない…」と不安な方は、ぜひ今回のチェックポイントを活用してみてくださいね