新幹線に乗るとき、座席番号の「A席・B席・C席…」という表記を目にしますが、「A席」って具体的にどこなのでしょうか?
特に、静かに過ごしたい人や景色を楽しみたい人にとって、座席の位置選びは重要です。
この記事では、新幹線のA席の場所、メリット・デメリット、向いている人、車両別の違いまで詳しく解説します。
A席とは?新幹線の座席配置を基本から解説
新幹線の座席は、車両の形式によって多少の違いはあるものの、基本的には以下のように配置されています。
■ 普通車指定席の代表的な並び(2列+3列)
⇧進行方向⇧
左側 右側
窓側 通路側 通路側 通路側 窓側
A B C D E
- A席:2列側の窓際(車両の左側)
- E席:3列側の窓際
- B/C/D席:通路や中央の席
A席は通路側に人が1人しかおらず、かつ窓際なので、静かに落ち着いて過ごしたい方に向いている座席です。
A席は進行方向のどっち側?景色の違いにも注目
新幹線は、A席が進行方向に対して左側になります。
- 東海道新幹線(東京→新大阪)
→ 富士山を見たいならE席(右側)がおすすめ
- 東海道新幹線(新大阪→東京)
→ この場合、富士山はA席(左側)がおすすめ
東海道新幹線で富士山を見たいなら、東京→新大阪の下りではE席(右側)を選びましょう。
逆に新大阪→東京の上りでは、A席(左側)から富士山が見えることになります。
景色を楽しみたい方は、進行方向と山・海・夜景スポットの位置も確認しておくとよいでしょう。
A席のメリット|静か・壁寄り・落ち着ける
1. 窓際で景色が楽しめる
富士山や車窓の風景を楽しめるのは大きな魅力。
特に快晴の日の富士山は、旅行の思い出にもなります。
2. 通路の往来が少なく落ち着く
通路側に座る人が1人しかいないため、人の出入りが少なく、静かな環境で過ごせます。
3. 車両によってはコンセント付き
N700SやE7系などの車両では、窓側席にコンセントがあることが多く、スマホやPCの充電に便利です。
A席のデメリット|不便に感じる場面も
1. トイレや荷物棚へのアクセスが不便
隣のB席の人が寝ていたり、通路が塞がっていたりすると気を遣います。
2. 外の景色が見えないことも
トンネルが多い区間や駅近くでは、壁や建物が視界を遮ることも。
3. 荷物が取り出しづらい
大きなスーツケースを持ち込んでいると、通路までの動線が限られ、出し入れしにくいことがあります。
どんな人にA席がおすすめ?
以下のような方に、A席は特におすすめです。
- ひとり旅・ビジネス出張で静かに過ごしたい人
- スマホやノートPCを使いたい人(充電可)
- 窓の外を眺めたい人
- 周囲に気を遣いたくない人
一方で、頻繁に席を立つ予定がある方、トイレが近い方、小さなお子様連れの方には通路側(C席やD席)が向いています。
新幹線の車両別|A席の特徴・注意点まとめ
路線・車両 | A席の位置と特徴 |
---|---|
東海道・山陽新幹線 N700S/N700A | 窓際・コンセントあり。静か。進行方向左側(下り) |
東北・北海道新幹線 E5系/E6系 | 窓が少しずれていることも。長距離移動向き |
北陸新幹線 E7系/W7系 | 座り心地がよく、コンセントあり |
九州新幹線 800系 | 車両が小型で窓が小さいが、木目調で落ち着く空間 |
指定席予約時にA席を選ぶには?
新幹線の切符予約サイトやアプリで、座席指定オプションを選ぶことでA席を選択できます。
- JR東海「スマートEX」や「えきねっと」では、座席表からの指定が可能
- 駅の窓口や券売機でも「窓側でお願いします」と伝えればA席になることが多い
※コンセントの有無は予約時には表示されないこともあるので、事前に車両形式を調べておくのが安心です。
A席を選ぶ際の注意点|快適に過ごすための工夫
A席は静かに過ごせる一方で、他の座席と比べて不便を感じる場面もあります。
以下では、A席を選ぶ際に知っておきたい注意点と、より快適に過ごすための工夫をご紹介します。
■ 1. 通路に出にくい不便さをカバーする
A席は窓際にあるため、通路に出るには隣のB席・C席の人に声をかけて通してもらう必要があります。
特に満席時や、隣の人が寝ていると気を遣う場面も。
【工夫ポイント】
- 乗車前にトイレを済ませておく
- 必要な荷物(飲み物・充電器・本など)はあらかじめ座席に取り出しておく
- 通路に出るタイミングは周囲の動きを見てスムーズに
■ 2. 外の景色が見えないこともある
A席は窓側ではありますが、窓と座席の位置がずれていることや、景色が遮られる区間も存在します。
たとえば、トンネルが続く区間や、駅近くで建物が迫っている場所では眺望を期待できないこともあります。
【工夫ポイント】
- 景色を楽しみたい場合は、路線や進行方向を事前に確認(富士山を見たいなら東海道新幹線上りでE席)
- トンネル区間では読書やスマホなど他の過ごし方を準備
■ 3. 静かな座席だからこそ音に配慮を
A席は静かに過ごしたい人が選びやすいため、周囲の音には敏感な人が多い傾向があります。
自分が発する音への配慮も忘れずに。
【工夫ポイント】
- スマホやイヤホンの音漏れに注意(音量を下げる・密閉型イヤホンを使う)
- タイピング音が響かないよう、静音キーボードやタブレットを使う
- 会話や通話は控えめに。必要な場合はデッキに移動するのがマナー
■ 4. 荷物の取り出し・収納は工夫が必要
A席から荷物棚や通路側のスペースにアクセスするには、一度立ち上がって通路に出なければなりません。
大きなキャリーバッグを持ち込む場合は特に注意が必要です。
【工夫ポイント】
- 大きな荷物は車両最後部の「大型荷物置き場」や予約可能な荷物スペースへ
- 頻繁に使うアイテムは足元のバッグや前ポケットに収納
- 出発前に必要な物をすべて手元に揃える習慣をつける
■ 5. 窓際は冷暖房の影響を受けやすい
窓際は、外気の影響を受けやすいため、夏は直射日光が差し込み、冬はやや冷えることもあります。
【工夫ポイント】
- 夏場は日除けのサンシェードを下ろす(車両に標準装備)
- 冬はひざ掛けやストールを用意
- 温度が気になるときは、上着で調整できる服装にしておく
これらの工夫を取り入れることで、A席での移動時間がより快適なものになります。
少しの準備で、静かで快適な「特等席」に変わりますので、ぜひ試してみてください。
まとめ|A席は静かに過ごしたい人にぴったりな選択肢
新幹線のA席は、2列側の窓際にある静かな座席で、ひとり旅やビジネス利用の方に人気があります。
車両や路線によっては、富士山が見えたり、コンセントが使えたりといったメリットも。
一方で、通路に出づらい、景色が見えにくいなどのデメリットもあるため、自分の過ごし方に合った座席選びが大切です。
座席位置にこだわることで、新幹線での移動時間がより快適なひとときになります。
静かに落ち着いて過ごしたい方は、ぜひA席を選んでみてください。
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