乗り方にもよりますが、自転車のタイヤはおよそ1,000kmくらい走ると性能が徐々に落ちてきます。
毎日通勤や通学などで乗っている場合、タイヤの摩耗が進み2年も持たないケースがあります。
自転車のタイヤは消耗品ですので、タイヤの溝を見て減ってきたと思ったら交換が必要です。
そこで気になってくるのがタイヤの交換費用。
実は自転車のタイヤの交換費用は、前輪と後輪で工賃が違います!
なぜなら、お店によって自転車の前輪と後輪では外す部品の数が違うからです。
自転車のタイヤは自分で交換することも可能ですが、難しい場合はお店にお任せした方が安心です。
ご自分に合った方法で、自転車タイヤの交換をしましょう。
この記事を読み終えると、自転車タイヤの交換費用の相場や、タイヤ交換時期の目安が分かるようになります。
では、早速見て行きましょう。
自転車のタイヤ交換費用はいくら?
自転車のタイヤ交換には以下の項目があります。
- タイヤ交換
- チューブ交換
- タイヤとチューブ両方交換
自転車タイヤの交換費用は、だいたいの相場で以下の通りです。
【タイヤ交換】
- 交換の目安:約3,000km( 約3年 )
- 作業の待ち時間:約1時間( 前輪後輪両方の場合約2時間 )
〇作業工賃〇
- 前輪:1,000~2,000円程度
- 後輪:1,500~3,000円程度
※タイヤ代が、各1,000円~2,000円程度プラス
自転車のタイヤは後輪の方が早く減りますので、もし前輪のタイヤの溝が残っているようなら後輪だけの交換でOKです。
前輪の溝が十分残っているか判断がつかない場合は、お店の方に相談しましょう。
お店にもよりますが、後輪だけだとタイヤ代と工賃合わせて約2,500~5,000円程度で交換が可能です。
【チューブ交換】
- 交換の目安: 約3年
ロードバイク・クロスバイクなどは約3,000~5,000km - 作業時間:約30分
〇作業工賃〇
- 前輪:1,000~2,000円程度
- 後輪:1,500~3,000円程度
※チューブ代が、各600円~1,000円程度プラス
チューブが破損するとパンクしますが、パンク修理は2回までにしましょう。
チューブを長持ちさせるコツは、適正空気圧を保つこと。
それから直射日光の当たらない涼しい場所に保管することです。
空気圧が減った状態で自転車に乗ると、タイヤとチューブの間に隙間が出来て摩擦し、最悪パンクしてしまうこともあります。
【タイヤとチューブ両方交換】
〇作業工賃〇
- 前輪:1,000~2,000円程度
- 後輪:1,500~3,000円程度
- 作業時間:タイヤ片方同時交換で約90分
タイヤ両方同時交換で約3時間
※タイヤ・チューブ代合わせて、各2,000円程度プラス
【トータル費用】
- 前輪で約2,000円~4,000円
- 後輪で約2,500円~5,000円
シティサイクル、いわゆる「 ママチャリ 」は、前輪と後輪でタイヤの交換費用が違います。
それは後輪のほうが外すパーツが多いので、費用が高くなるからです。
では、どの自転車屋さんに持っていけばいいのでしょうか?
自転車のタイヤ交換費用は店によって違う!
自転車タイヤの交換費用の高い順番に並べると、
- 大型自転車専門店
- ホームセンター
- 町の自転車屋さん
だいたいですが、このようになります。
それぞれの特徴は、
- 大型自転車専門店:ほぼ料金が決まっていて、値引きなどは難しい
- ホームセンター:工賃が分かれば部品はその場で販売している
(部品を自分で選べると、費用が安く済む) - 町の自転車屋さん:決まった料金が分かりにくい代わりに、値引きも期待できそう
という感じです。
町の自転車屋さんも常連になっていれば値引きもあるかもしれませんが、一見さんでいきなり値引き交渉はやめておいた方が良いでしょう。
では、いつ自転車のタイヤを交換すれば良いのでしょうか?
自転車タイヤの交換時期の目安は?
自転車のタイヤ交換時期の目安は、約3年間または走行距離が約3,000㎞、のどちらか早い方と言われています。
でも、自転車では走行距離を測ることは難しいので、タイヤの溝で判断するといいですよ。
溝が消えかけていれば、それはもう交換の時期です。
さらに保管場所に直射日光がよく当たるなどの環境だと、タイヤやチューブの劣化はもっと早まります。
タイヤのチューブは、ブチルゴムと言って柔らかいゴムで出来ています。
ひと昔前までの、自動車のテールランプを固定するのに使われていた素材です。
ブチルゴムは熱に弱いので、炎天下に置いておくと劣化が進んでしまいます。
ですので、なるべく日影や涼しい場所に保管するようにしましょう。
チューブの交換サイクルは約3年に一度くらいです。
より確実にタイヤ交換の時期を知りたいなら、自分の目で見ることが大切ですね。
もうタイヤの溝がないのに、まだ3年経ってないからと放っておくと、走行中の事故にもつながり兼ねません。
当然、ケガだけでなく思わぬ大きな出費にもつながるわけです。
自転車のタイヤがひび割れて交換する費用は?
自転車タイヤがひび割れて交換する費用は、上記の交換費用を参考にすると前輪だと約4,000円、後輪だと約5,000円です。
タイヤがひび割れしている場合、おそらくチューブも交換することになると思いますのでこの交換費用になります。
自転車のタイヤがひび割れていたら、すぐに交換した方が良いでしょう。
これは、かなり走行したか、長期間乗らずに放っておいた時に起こりやすいです。
タイヤのひび割れに気づかなかった!
なんてことのないように、自分でできることがありますよ。
タイヤのひび割れは自分の目で確かめられる!
タイヤのひび割れは、日ごろから自分の目で確かめることができます。
自転車のタイヤもチューブも、ゴムで出来ているので、どうしても劣化は避けられません。
ゴムの性質上、自転車を走らせすぎるとタイヤの擦り切れの心配があります。
逆に、乗らずに放置していても、紫外線や雨風による劣化が進みます。
注意する箇所は、タイヤの溝部分。
そしてタイヤ横側にも注意して見るといいですよ。
次に、自転車のタイヤ交換を自分でやる場合の方法について見ていきましょう。
自転車のタイヤ交換を自分でやる方法
自転車のタイヤ交換をお店でやると、どうしても工賃が掛かってきます。
少しでも節約したい!というのであれば、タイヤやチューブなどの部品だけ準備して自分で交換することも可能です。
ただし専門工具や作業への慣れも必要ですので、この手順をお読みになって難しそうと感じられたなら、お店にお任せした方が安心です。
今回は多くの自転車に採用されている「クリンチャータイヤ」(タイヤとチューブが分かれた構造)のタイヤ交換の手順をご紹介します。
自転車のタイヤ交換に必要なもの
それではまず、自転車のタイヤ交換に必要なものからご紹介します。
- 交換用のタイヤやチューブ
- ドライバー
- 15mmのボックスレンチ
- 14mmのコンビネーションレンチ
- タイヤレバー2本
- 空気入れ( 電動タイプが簡単なのでおすすめ )
- 軍手や作業用手袋
交換用のタイヤやチューブは、自転車のインチ数を見て準備しましょう。
タイヤの側面に数字が記載されています。
ドライバーとレンチはブレーキを外すのに使用します。
前輪を外すのに便利なのが14mmのコンビネーションレンチ。
※自転車によって15mmの場合もありますので、事前に調べておくと安心です
後輪を外すのには15mmのコンビネーションレンチ。
サイズが良く分からない方には、セット商品がおすすめです。
反対側がラチェットになっているので、作業性も良くなります。
タイヤレバーは、ホイールからタイヤを外す時に使用します。
2本あれば出来ますが3本あった方がやりやすいです。
パナレーサーというメーカーが不要な時に重ねて収納できるのでおすすめです。
空気入れは手動でも良いですが、今はワンタッチで終わる優れモノがあります。
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ボタンを押してる間に他の作業が出来て時短になります。
自転車のタイヤ交換手順
準備が出来たところで、早速交換手順を見ていきましょう。
タイヤを外すときは、自転車を逆さまにおいて下さい。
タオルやレジャーシートなどを敷いて、傷がつかないようにしておくと良いでしょう。
古いタイヤを外して新しいタイヤに交換するのですが、外す部品があるので工具も増えるといった感じです。
ロードバイクとシティサイクルとでは、ホイールの外し方が少し違います。
今回はシティサイクル( 通称ママチャリ )の場合をご紹介します。
【 前輪の交換手順 】
- ホイール横の車軸ねじ14mmを2本外す
※オートライトなどがあえば予め外しておく - ホイールを外す
※ブレーキが当たるようならブレーキのアジャスタを回してワイヤーを緩める - タイヤの空気を抜く
※空気を入れバルブの金具を反時計回りに回して、中の虫ゴムを抜くと空気が抜ける
※ブレーキの緩め方が分からない場合は、空気を抜いた方が早い - タイヤレバーを使ってホイールからタイヤを外す
タイヤレバーの先端をタイヤとリムの間に入れて隙間を作り、その隙間にもう1本のタイヤレバーを差し込みホイールの外周に沿ってタイヤを外す。バルブのナットを外して押し込み、ホイールの内側からチューブを取り出す。 - 新しいタイヤ( チューブ同時交換場合はチューブも )を逆手順で組んでいきます
- タイヤに空気を入れる
前輪は後輪と比べて外す部品が少ないので、初心者でもがんばれば出来ると思います。
分かりやすい動画がありましたので置いておきます。
後輪に関しては、変速機付きだと難易度がグッとあがるいので、ここでは変速機無しの場合で説明していきます。
【 後輪の交換手順 】
- チェーンを外しておく
後輪の大ナットを左右緩める
後輪ブレーキも緩める
左右のチェーン引きを緩める
※全て緩ませるだけで外さない - ハブナットを外す
- ワッシャを外す
- リアキャリアのステーを外す
- 泥除けフェンダーを外す
- 変速機付きであればここで外しますが今回は割愛
- スタンドを外す
- ブレーキ類の留め具を外す
- 車体との固定ねじをプラスドライバーで外す
- チェーンを落とす
- ホイールを外す
- チェーン引きを外す
- 前輪の時と同じ手順で新しいタイヤ(もしくはチューブも)を交換する
- 逆の手順で元に戻してく
ご覧のように、後輪は外す部品が多く初心者にはちょっと敷居が高いです。
それでも自分で挑戦する場合は、部品を外す前に写メを撮っておいて、どこにどの部品が付いていたか後で確認出来るようにしましょう。
分かりやすい動画があったので置いておきます。
その分、ある程度の経験と知識は必要になりますので、ご自分でタイヤ交換される場合は事前によく勉強してから行って下さい。
動画では専用スタンドを使用されていますが、使わない時に置く場所が必要になりますので良く考えて購入されて下さい。
価格もそれなりにしますので、先ほどご紹介した自転車を逆さまにする方法の方が費用は安く抑えられます。
難しいと感じた方は、無理せずお店にお任せしましょう。
自転車のタイヤの交換費用で、新品の自転車に買い替えるのも一つの選択肢
自転車タイヤの交換費用が思ったより高いと、自転車の買い替えを検討する金額になったりします。
前輪と後輪の両方のタイヤを交換したら、1万円近く請求されることに。
1万円あれば、ちょっと安めの新品が買えますからね。
本体にも錆などが回ってきていれば、買い替えるのも一つの手段になります。
以前、町の自転車屋さんにお世話になった時、「 最近、うちのような町の自転車屋さんが少なくなってきているのは、修理せずにすぐ買い替える人が多くなったからなあ。 」と言われていました。
少し寂しい話ですが、これも家計や家族の安全のためと思えばこその手段です。
まとめ:自転車のタイヤ交換費用はいくら?
- タイヤ交換費用は
前輪で3,000円~4,000円
後輪で4,000円~5,000円
- タイヤ交換の目安は約3年か3,000㎞
- 3年経ってなくても、タイヤの溝がなくなっていたら交換
- 前輪より後輪の方が外す部品が多いため工賃が高い
- タイヤ交換してくれるお店は
大型自転車専門店
ホームセンター
町の自転車屋さん
- タイヤ交換の所要時間は、1本につき約30分~1時間
- タイヤやチューブはゴムなので、自分の目で確かめてメンテナンスが必要
- 自転車のタイヤ交換を自分でやる場合は工具が必要
- 前輪は後輪より簡単に交換できる
- タイヤ交換費用が1万円近くになれば、買い替えも視野に入れてみる
自転車は気軽に乗れる乗り物で、私たちの生活に欠かせないものです。
しかし日ごろのメンテナンスは、つい忘れがちな方が多いです。
自分や家族の安全のためにも、定期的なタイヤ交換は忘れないようにしたいですね。
記事の中で1台の自転車を長く大切に乗り続けるには、かなり費用がかかることが分かりました。
費用を浮かせるために自分でメンテするのも、多少なりとも技術が必要になります。
タイヤ交換の費用がかかっても、大事に長く乗る。
タイヤ交換の費用を抑えて、安全のためにも新品を選ぶ。
どちらの選択もありだと思います。
自転車屋さんと上手に付き合って、安全で快適に自転車に乗りたいですね。