切手が剥がれたときは、再利用の可否や貼り直しの方法を状況に応じて判断する必要があります。
投函前であれば正しく貼り直せば使えることもありますが、投函後に剥がれた場合は郵便局での対応が必要になるケースもあります。
本記事では、切手が剥がれる主な原因を解説したうえで、正しい対処法や貼り直しのルール、郵便局での相談方法まで詳しく紹介します。
貼り方のコツや予防策もあわせて紹介するので、郵便物をよく使う方にとっても参考になるはずです。
切手が剥がれる主な原因
切手は一度貼ればしっかりと付いているように思えますが、条件によっては簡単に剥がれてしまうこともあります。
ここでは、よくある原因を4つに分類して紹介します。
のり付けが不十分だった
市販の切手は水分で粘着力が発揮される「水のりタイプ」が多く、貼り付けるときの水加減や貼り方に注意が必要です。
水が少なすぎると粘着が弱くなり、乾燥後に浮いてしまうことがあります。
特に冬場や乾燥した環境では、のりがうまく反応しないまま貼られてしまうケースもあります。
古い切手や保管状態が悪かった
長期間保管された切手は、のりの劣化や変質によって粘着力が低下していることがあります。
特に湿気や直射日光に当たっていた切手は劣化しやすく、見た目では問題なさそうでも、投函後に剥がれてしまう可能性があります。
投函後に封筒が擦れた・濡れた
ポストの中や集配中の輸送時に、他の郵便物と擦れたり、雨や湿気などで封筒が濡れてしまうと、切手がはがれる原因になります。
特に夏場や梅雨時期は、紙が水分を含みやすいため、注意が必要です。
剥がれた状態で投函された(投函ミス)
一見しっかり貼られているように見えても、実際には角が浮いていたり、粘着が不十分な状態で投函されると、輸送中に剥がれてしまうことがあります。
貼ってすぐにポストに投函するよりも、貼ったあと数分押さえてなじませると安心です。
剥がれた切手の正しい対応法
切手が剥がれてしまった場合、再利用できるのか、郵便物として受け付けてもらえるのかは状況によって異なります。
ここでは、パターン別に正しい対処法を解説します。
再利用してよい場合・ダメな場合
切手がまだ未使用で、封筒にも貼り付けていない状態なら、基本的には再利用できます。
ただし、すでに封筒やはがきに貼り付けたあとに剥がれた切手は、「使用済み」と見なされる可能性が高く、再利用は不可とされています。
特に、消印が一部でも付いている場合は、絶対に再使用してはいけません。
不正使用と判断される恐れもあるため注意が必要です。
投函後に剥がれた場合の対処法
投函した郵便物に貼った切手が剥がれてしまった場合、その郵便物は「料金不足」や「無効」と判断され、差出人に返送されるか、宛先に料金請求される可能性があります。
返送されてきた場合は、剥がれた切手ではなく新しい切手を使って再送する必要があります。
剥がれた切手を再度使用すると、トラブルになる可能性があるため避けましょう。
郵便局での相談や貼り直しのルール
切手が剥がれたが使えるかどうか判断できないときは、最寄りの郵便局の窓口に相談するのが確実です。
剥がれた状態でも「未使用」と認められれば、その場で再貼付の指導を受けたり、交換してもらえることもあります(※ただし破損や汚れがひどい場合は無効となる可能性もあります)。
不安な場合は、封筒と剥がれた切手を一緒に持参して、事情を説明しましょう。
セロハンテープなどでの再貼付はNG
一度剥がれた切手を再び貼り付ける際に、セロハンテープやのりで無理に貼るのは避けましょう。
郵便法では、切手を加工・損傷して使うことを禁じており、透明なテープであっても無効と判断されることがあります。
どうしても再貼り付けたい場合は、郵便局に持参して、適切な手順で使用可能かどうか確認するのが安心です。
同じトラブルを防ぐ!切手の貼り方と保管のポイント
切手が剥がれるのを防ぐためには、正しい貼り方や保管方法を知っておくことが大切です。
少しの工夫で、投函後のトラブルをぐっと減らすことができます。
切手の貼り方の基本を押さえる
切手は水分でのりが活性化する「水のりタイプ」が多いため、貼るときは次のような点に注意しましょう。
- 水はしっかりつけすぎず、全体に均等に湿らせる
- 貼った後は指や定規でしっかり押さえ、のりをなじませる
- 貼ってすぐ投函せず、しばらく乾燥させてから出す
また、貼る位置も重要です。
左上や右上に傾きすぎていたり、封筒の端に寄りすぎると、投函後の擦れや接触で剥がれやすくなります。
封筒の右上に水平に貼るのが基本です。
詳しくはコチラの記事で解説しています。
⇒A3封筒の切手料金と貼り方!送料とビジネスでの正しい郵送マナーを解説
のり・スティックのりを使うときの注意
水のりタイプの切手は、貼り直しや予備処理としてスティックのりや液体のりを使いたくなることがありますが、公式には市販ののりでの補強は推奨されていません。
場合によっては変質や変色の原因にもなるため、貼り損じた場合は郵便局で相談するのが安心です。
切手の保管にも気を配ろう
古い切手が剥がれやすくなるのは、保管環境による劣化が原因です。
次のような点に気をつけると、のりの品質を長持ちさせられます。
- 直射日光を避け、風通しの良い場所に保管する
- 湿度の高い場所(洗面所やキッチン)には置かない
- 袋やケースに入れてホコリ・湿気を防ぐ
切手が剥がれやすい封筒でお困りの方へ
切手が貼られた部分が浮きやすい封筒では、輸送中に剥がれるリスクがあります。
そうしたトラブルを予防するには、ワンタッチ式のテープ付き厚紙封筒が効果的です。
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よくある質問(FAQ)
Q. 剥がれた切手は郵便局に持っていけば交換してくれる?
A. 状況によっては交換や再貼付の対応をしてもらえることがあります。
未使用で破損や汚れが少ない場合、郵便局窓口で相談すれば再利用できる可能性もあります。
ただし、消印がついていたり、粘着面が汚れている切手は無効と判断されることがあります。
Q. 返送された郵便物の切手は再利用してもいい?
A. 一度貼られた切手は、原則として再利用できません。
たとえ未使用のように見えても、剥がされた切手は「再利用=不正使用」と見なされることがあるため、返送された場合は新しい切手を使いましょう。
Q. シールタイプの切手でも剥がれることはある?
A. あります。
シール式の切手は水のりタイプより粘着力が安定していますが、封筒の素材や保管状態によっては角が浮いたり、時間が経って剥がれることもあります。
しっかり押さえて貼り付け、保管時にも擦れや湿気に注意が必要です。
まとめ|再利用できるかは状況次第。正しい判断と予防が大切
切手が剥がれてしまった場合は、「いつ剥がれたか」「消印があるか」によって対応が異なります。
投函前であれば再利用できるケースもありますが、投函後や消印がある場合は、原則として新しい切手を貼り直す必要があります。
また、無理な貼り直しやセロハンテープの使用はNG。
トラブルを避けるためにも、迷ったときは郵便局で相談するのが一番確実です。
日頃から切手の貼り方や保管環境に気を配ることで、剥がれによる郵便トラブルは防げます。
この記事を参考に、正しい対応と予防策を身につけておきましょう。
複数の切手を貼る場合の貼り方はコチラ↓