ずんだ餅は、仙台を代表する郷土スイーツのひとつ。
枝豆の香ばしさとお餅のやわらかさが魅力ですが、「まずい」「苦手」という声も少なくありません。
実はこの“好き嫌い”には、ちゃんとした理由があります。
枝豆特有の風味や甘さの感じ方、食感の違いなど、食べる人によって印象がまったく変わるのです。
この記事では、ずんだ餅が「まずい」と言われる理由から、「おいしい」と感じる人の意見、そして本場・仙台で人気の名店まで詳しく紹介します。
ずんだ餅の好き嫌いが分かれる理由
ずんだ餅はなぜ、こんなにも意見が分かれるのでしょうか。
それは、ずんだ餡(あん)の風味や食感が人によって好みが大きく分かれるからです。
ずんだ餡の材料は「枝豆」。
ゆでて薄皮をむき、砂糖と塩を加えてすりつぶして作ります。
素材がシンプルな分、枝豆の味が強く出やすく、それが“独特の青臭さ”や“甘じょっぱさ”につながります。
【ずんだ餅が苦手な理由】
ずんだ餅が「まずい」と言われる理由を整理すると、次の3つが代表的です。
- 枝豆の青臭さが苦手
- 枝豆なのに甘いのが違和感
- 粒々とした食感が気になる
1. 枝豆の青臭さが気になる
枝豆をすり潰すことで、豆の風味が一層強調されます。
枝豆独特の“青い香り”が前面に出るため、苦手な人にはどうしても抵抗感が残るようです。
2. 甘い枝豆に違和感
塩ゆで枝豆のイメージが強いため、「豆なのに甘い」という組み合わせが不思議に感じられる人もいます。
塩味の期待とのギャップが「まずい」と感じる原因のひとつです。
3. 粒々とした舌ざわり
ずんだ餡はなめらかではなく、枝豆の粒をあえて残す作り方が主流です。
この粒々の舌ざわりが好きな人もいれば、口当たりが悪いと感じる人もいます。
【ずんだ餅が好きな理由】
一方で、「ずんだ餅は大好き!」という人たちも多くいます。
彼らが惹かれるポイントはこちら。
- 枝豆の風味が香ばしくて美味しい
- 粒々の食感がクセになる
- 甘さと塩気のバランスが絶妙
特に「豆の味がしっかりするのがいい」「優しい甘さで飽きない」といった声が多く、本場・仙台で食べるずんだ餅は、驚くほど上品な味わいと評判です。
ずんだ餅を本場・仙台で食べるならここ!
ずんだ餅は、家庭で食べるものより仙台の専門店で味わう方が断然おすすめ。
素材選びや餡の作り方が異なり、店舗ごとに個性がはっきりしています。
ここでは、口コミでも人気の名店を4つご紹介します。
- 村上屋餅店
- ずんだ茶寮
- 甘味処 彦いち
- エンドー餅店
それでは順番に紹介します。
1. 村上屋餅店
- 店名:村上屋餅店
- 住所:宮城県仙台市青葉区北目町2-38
- 電話番号:022-222-6687
- 営業時間:火~木・日 9:00~18:30/金・土 9:00~9:15
- アクセス:五橋駅北4出口から徒歩7分/仙台駅西口から徒歩15分
甘さ控えめでなめらかなずんだ餡が特徴の老舗。
明治10年創業、ずんだ餅発祥の店とも言われます。
宮城県産の「みやこがねもち」を使用し、もちの柔らかさも絶品。
地元の人はもちろん、観光客にもファンが多く、サンドウィッチマンの伊達さんがテレビで紹介したことでも話題になりました。
2. ずんだ茶寮
- 店名:ずんだ茶寮
- 住所:宮城県仙台市青葉区中央1-1-1仙台駅3F(仙台駅ずんだ小径店)
- 電話番号:022-715-1081
- 営業時間:年中無休(物販 10:00~20:00/喫茶 12:00~18:00)
- アクセス:JR東日本 東北本線 仙台駅 3F/仙台駅から38m
- ホームページ:ずんだ茶寮
仙台駅構内に複数店舗を構える人気店。
「ずんだシェイク」や「ずんだ餅ぷち」などのスイーツ系メニューも充実しています。
ずんだ餡の甘さを引き立てる絶妙な塩加減で、枝豆の風味を程よく感じられるのが魅力。
観光の合間に立ち寄りやすいアクセスも◎です。
3. 甘味処 彦いち
- 店名:甘味処 彦いち
- 住所:宮城県仙台市一番町4-5-41
- 電話番号:022-223-3618
- 営業時間:11:00~19:00( ラストオーダー18:30 )
- アクセス:仙台市営南北線勾当台公園駅南3口 徒歩18分
料亭を改装した落ち着いた店内で、和スイーツをゆっくり楽しめるお店。
こちらのずんだ餅は、粒感をしっかり残したタイプで、ずんだ餡の食感を味わいたい人に人気です。
ずんだが苦手な人でも、他の甘味が豊富なので一緒に訪れても楽しめます。
4. エンドー餅店
- 店名:エンドー餅店
- 住所:宮城県仙台市青葉区宮町4-7-26
- 電話番号:022-223-9512
- 営業時間:8:30~18:00(毎週木曜日定休)
- アクセス:仙山線 東照宮駅から徒歩3分 宮町5丁目バス停から徒歩1分 東照宮駅から167m
- 公式ホームページ:エンドー餅店
枝豆を粗めに潰した「極みづんだ」が名物。
秘伝豆100%使用で、風味・食感ともに抜群の濃厚ずんだが味わえます。
お店全体が“ずんだ色”に彩られていて、ずんだ愛が伝わる個性的な一軒。
地元のリピーターも多い名店です。
ずんだ餅を美味しく食べるコツ
ずんだ餅を美味しく食べるには、いくつかのポイントがあります。
- 冷やしすぎない:冷蔵庫で冷やしすぎると餅が硬くなり、枝豆の香りも弱まります。
- 出来立てを食べる:ずんだ餡は空気に触れると風味が落ちるため、作りたてがベスト。
- 飲み物は緑茶またはほうじ茶:豆の香りを邪魔せず、甘さをほどよく中和します。
最近では、通販や観光土産としてもずんだ餅が手軽に楽しめるようになりました。
ただし、市販品の多くは冷凍タイプです。冷蔵タイプは少ないため、冷凍で届く場合は次のように扱うと風味よく味わえます。
- 常温で2〜3時間ほど自然解凍する
- 解凍後は冷蔵庫で1〜2時間ほど冷やす
- できるだけ48時間以内に食べ切る
この手順で食べると、冷蔵タイプに近いしっとりした食感と枝豆の香りが再現できます。
通販で試すなら、仙台の老舗「喜久水庵」のずんだ餅が人気。
宮城県産枝豆を使い、冷凍でも香りと甘みのバランスが良く、初めての人にも食べやすい味わいです。
まとめ|ずんだ餅は“枝豆の個性”が生きる味
ずんだ餅は好き嫌いが分かれるスイーツですが、その理由は枝豆本来の風味がストレートに出るから。
苦手な人には強すぎる香りも、好きな人にはたまらない香ばしさに感じられます。
もしこれまで「まずい」と思っていた方も、仙台の専門店で食べてみると印象が変わるかもしれません。
まずは老舗の「村上屋餅店」や人気の「ずんだ茶寮」で、“本物のずんだ”を体験してみてください。
【参考】
⇒皿うどんにソースをかけるの?美味しい食べ方とご当地グルメをご紹介